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就労移行支援の費用はいくら?自己負担・交通費・昼食費【2026年】

公開:2026年3月13日 更新:2026年3月13日 著者:障がいHACK編集部
専門家確認前

「就労移行支援って、お金かかるの?」

結論から言うと、利用者の9割以上が無料で利用しています。 ただし「完全に0円」かどうかは世帯収入によって変わるし、交通費や昼食費など”見えにくいコスト”もあります。

この記事では、就労移行支援にかかるお金の全体像を整理します。「思ったより出費がかさんだ…」とならないために、事前に確認しておきましょう。


利用料の基本:「1割負担」だけど実質無料が多い

就労移行支援は障害者総合支援法に基づく福祉サービスです。費用はサービス全体の1割が自己負担(残り9割は国・自治体が負担)ですが、さらに月額の自己負担上限額が設定されています。

世帯収入別の月額上限

世帯の区分月額上限対象の目安
生活保護受給世帯0円生活保護を受けている方
低所得(住民税非課税世帯)0円本人の収入が概ね年100万円以下
一般1(市町村民税課税・所得割16万円未満)9,300円世帯収入が概ね年600万円以下
一般2(上記以外)37,200円世帯収入が概ね年600万円超

「世帯」の範囲が重要です。 18歳以上の障害者の場合、「世帯」=「本人+配偶者」のみ。親の収入は含まれません。 実家暮らしでも本人に収入がなければ「低所得」に該当し、自己負担0円になるケースが多いです。

つまり: 障害年金のみ受給、または無収入の方は、ほぼ確実に0円で利用できます。


利用料以外にかかる費用

利用料が0円でも、以下の費用は自分で負担する必要があります。

交通費

就労移行支援は通所型のサービスなので、事業所まで通う交通費がかかります。

交通費の補助内容
事業所の補助月1〜2万円程度の交通費補助を出す事業所がある(Cocorport等)
自治体の補助通所交通費の助成制度がある自治体もある
送迎無料送迎を行っている事業所もある

事業所と自治体の両方に確認するのがベスト。交通費の差だけで月1〜2万円変わることもあるので、見学時に必ず聞いてください。

昼食費

通所中の昼食は自己負担が基本ですが、事業所によって対応が異なります。

パターン内容
昼食補助あり事業所がランチを無料〜数百円で提供(Cocorport等)
弁当注文制事業所が弁当業者と提携。1食300〜500円程度
各自持参弁当持参またはコンビニ等で購入

診断書の費用

利用申請時に医師の診断書や意見書が必要な場合、文書作成料(3,000〜10,000円程度) がかかります。これは医療機関ごとに異なるので、事前に確認を。


利用中の生活費はどうする?

就労移行支援の最大の悩みは「通っている間は収入がない」こと。訓練期間であり、工賃や給料は出ません。原則としてアルバイトも禁止です。

収入を確保する方法

方法概要
障害年金障害基礎年金2級で月約68,000円。最も一般的な収入源
失業保険(雇用保険の基本手当)離職後に受給できる。就労移行支援の通所中も受給可能
生活保護収入が最低生活費を下回る場合に利用可能。就労移行支援との併用もOK
障害者手帳による各種割引電車・バス・公共施設・NHK受信料・携帯料金などの割引
自立支援医療精神科の通院医療費が1割負担になる制度

ポイント: 「お金がないから就労移行支援を使えない」と諦める前に、使える制度を全部洗い出してください。相談支援事業所や市区町村の窓口で、自分が使える制度を確認できます。

失業保険と就労移行支援の併用

前職で雇用保険に加入していた方は、失業保険を受給しながら就労移行支援に通所できます。 ハローワークに「就労移行支援を利用する」と伝えた上で、求職活動の実績として認めてもらえる場合があります。

ただし、ハローワークの判断や地域によって対応が異なるため、事前にハローワークに確認してください。


実際にいくらかかる?シミュレーション

ケース1:障害年金2級・実家暮らし・住民税非課税

項目月額
利用料0円
交通費0円(送迎あり)
昼食費0円(事業所の補助あり)
合計0円

ケース2:障害年金2級・一人暮らし・住民税非課税

項目月額
利用料0円
交通費10,000円(自治体補助で半額)
昼食費8,000円(弁当持参+たまに購入)
合計約18,000円

ケース3:配偶者の扶養・世帯課税

項目月額
利用料最大9,300円
交通費15,000円
昼食費10,000円
合計約34,300円

費用を抑えるためのチェックリスト

見学時・利用申請時に以下を確認しておくと、想定外の出費を防げます。

事業所に確認すること:

  • 交通費の補助はあるか(月額いくらまで)
  • 昼食の補助・提供はあるか
  • 送迎はあるか
  • テキスト代など追加費用はないか

自治体に確認すること:

  • 通所交通費の助成制度はあるか
  • 自己負担の区分(上限額はいくらか)
  • 障害者手帳で使える割引一覧

ハローワークに確認すること(前職がある方):

  • 失業保険の受給資格はあるか
  • 就労移行支援通所中も受給できるか

よくある質問

Q. 途中で辞めたら違約金はかかる?

かかりません。就労移行支援は福祉サービスなので、違約金や解約金は一切ありません。辞めたい場合はスタッフに伝えるだけでOKです。

Q. 親の収入で自己負担が増える?

いいえ。18歳以上の障害者の場合、「世帯」は本人と配偶者のみ。親の収入は自己負担の判定に含まれません。

Q. 障害者手帳がなくても利用できる?

はい。医師の診断書や自立支援医療受給者証で申請できるケースが多いです。まずは市区町村の窓口に相談してみてください。

Q. 利用料の支払い方法は?

自己負担がある場合は、事業所を通じて毎月請求されます。口座振替が一般的です。

Q. 2年目も費用は同じ?

はい。世帯収入の区分が変わらなければ、2年目も同じ上限額が適用されます。


まとめ

項目ポイント
利用料9割以上の方が0円。世帯収入で決まる(親の収入は含まない)
交通費事業所の補助・自治体の助成・送迎を確認
昼食費事業所によって無料〜自己負担。見学時に要確認
利用中の収入障害年金・失業保険・生活保護で確保。アルバイトは原則不可
診断書代3,000〜10,000円程度(初回のみ)

「お金がかかるから」と利用を迷っている方は、まず自分の自己負担額がいくらになるか確認してみてください。ほとんどの場合、利用料自体は0円です。交通費・昼食費の補助がある事業所を選べば、自己負担をかなり抑えられます。

事業所の費用面の比較は、こちらの記事も参考にしてください。 → 就労移行支援おすすめ6選|選び方と比較ポイントを解説


参照元:

ご注意:この記事の情報は 2026年3月13日 時点のものです。制度の内容は自治体によって異なる場合があります。最新情報は各自治体の窓口にてご確認ください。
障がいHACK編集部
障がいHACK編集部 編集長 TOMI
障がい者グループホームで働きながら、福祉制度・就労支援・暮らしの情報を発信しています。

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